ボーッと何かを・・・ 日々の考えの備忘録


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NHKのTV,気骨の判決を見る。

 先日NHKで放映された,「 気骨の判決」というドラマを見た.戦時中に行われた大政翼賛選挙,その選挙においてあからさまに行われた非推薦候補への選挙妨害事件を,軍部の圧力を跳ね返して選挙無効の判決を言い渡した裁判官の物語だ.この史実に基づいたフィクションとしてのドラマも面白かったが,時折挿入される当時のニュース映像が戦時下の日本の雰囲気を伝えていて興味深いものだった.
 そういった映像を通して感じられたのは,当時の日本における批判的精神の圧倒的な欠如だった.多くの人が集団で一斉に万歳を唱和する.また,一糸乱れぬ行動で「国家の栄光」を無批判に賛美する.そういった映像が流れていた.ある意味で,現在の我々がよく見かける光景だ.そう,あの北朝鮮のニュース映像そっくりである.戦前・戦中の日本は今の北朝鮮と同じ狂気を持っていたのだと実感した.

 今はどうかは知らないが,角川文庫の最後に”角川文庫発刊に際して”という角川源義氏の文章が書かれていた.私は長い間,この文章の真に意味するところがよく分からなかったのだが,この戦前・戦中の日本の有様を見てようやく理解出来た.その角川文庫の文章の触りを載せておこう.
 第二次世界大戦の敗北は、軍事力の敗北であった以上に、私たちの若い文化力の敗退であった。私たちの文化が戦争に対して如何に無力であり、単なるあだ花に過ぎなかったかを、私たちは身を以て体験し痛感した。西洋近代文化の摂取にとって、明治以後八十年の歳月は決して短かすぎたとは言えない。にもかかわらず、近代文化の伝統を確立し、自由な批判と柔軟な良識に富む文化層として自らを形成することに私たちは失敗して来た。そしてこれは、各層への文化の普及滲透を任務とする出版人の責任でもあった。

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by hiroi22 | 2009-08-19 22:12 | じっと思う

開戦前夜

 北朝鮮の外交を「したたか」だとか「計算されている」とか言う人達がいる.私の見る限り,そう言う発言は日本の外交の「未熟さ」とセットになっている場合が多いように思う.しかし,今回の核実験に始まる一連の北朝鮮の対応は--日本の外交が「未熟」かどうかは別にして--まるでお話にならないほど酷いものだと言わざるを得ない.周りが全然見えていない.自分たちの勝手な思い込みのみで動いている.オバマ大統領が「核廃絶」に歩みを進めている最中にこういった行為に出るのだから狂気としか言いようがない.

 金日成の時代だったか,北朝鮮の内情が日本でも明らかにされ始めた頃,その個人崇拝ぶりを見て私の周りの大人たちは
「まるで戦前の日本のようだ.」
と口を揃えた.当時の北朝鮮の様子が戦前の皇国史観という歪んだ考え方の日本を想起させたのだろう.戦前の日本はさらに無知かつ無責任な支配層により世界の中で孤立して滅亡の道に突き進んだのだが,これは全く今の北朝鮮にあてはまると思う.つまり再び「まるで戦前の日本のようだ」なのである.したがって,自分たちの無知と身勝手さで国際社会から孤立しつつある今,再び戦争を起こすことも十分あり得る.国連による制裁決議という最後通牒を突きつけられたとき北朝鮮がどんな態度に出るのか.戦前の日本のように憤然と退場するのだろうか?想像したくないが,朝鮮半島で再び火の手が挙がることも考えられる.アメリカ中国を含む国際社会はそんな事態にならないように知恵を絞っているんだろうが,何しろ相手が相手であり,すでに核実験をしているという状況だから打つ手は限られている気がするのだが.

One more thing;
 北朝鮮側から見れば,国際社会が何と言おうと自分たちの行為は自衛のための当然の行為ということなんだろう.安全保障理事会による制裁決議は「陰謀」ということになるのだろう.してみると,戦前の日本は,コミンテルンの陰謀だか何だか,ともかく諸外国によってやむなく「自衛」戦争を始められざるを得なかった,などとのたまう人々は当然北朝鮮の態度を正当化して,彼らに対する制裁決議には反対するんだろうね.

 
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by hiroi22 | 2009-05-30 18:46 | じっと思う

こういう唐変木とそれを囃す輩が国を滅ぼしたのね--納得

 太平洋戦争末期,もはや戦力と呼べるような代物はなく,燃料も弾薬も満足にありはしないのに,気違いじみた精神論を振りかざして戦争を継続し,多くの一般市民,特に「特攻」と称して若者を死に追いやった,そんな馬鹿なことがどうして行なわれていたのか理解出来なかった.局所的には,暴発した関東軍に対してほとんど何の処罰も与えないとなどの規律の乱れを放置していたことが信じられなかった.大局的には,わがままな子供かあるいはヤクザのような振る舞いで国際社会から顰蹙を買ってまで,中国を侵略し,あろう事かナチスドイツと手を組んで世界中を敵に回す無謀な戦争を始めて,明治維新以来有為の先駆者たちが何とか築き上げて来た有形無形の財産を灰燼に帰した,そんな馬鹿なことを行なった理由が分からなかった.しかし,オバマ流に言えば,その答えがここにあった.
Excite エキサイト : 政治ニュース:野党、首相の任命責任追及へ 前空幕長が憲法改正を主張
 このオッサンは何か威勢のよいことでも言えば自分が偉いとでも思っているのだろう.何か目立つスタンドプレーをすれば,それで満足なのだろう.前にも書いたが,根拠のない与太話を並べて悦にいっているだけの人物でしかない.真実に対する畏敬も感じられないし,その言動に知性のかけらもない.このオッサンが自衛隊の指揮をとっていたとは恐ろしい話だ.
 こんな人物を自衛隊のトップに引き上げた任命責任は極めて重い.こういう人物を出してしまった自衛隊の教育とはいったい何をしているのか,早急かつ厳格に検証すべきだ.

 マッカーサーは日本を統治する際に「日本人の精神年齢は12歳だ」と言ったと伝えられているが,物事を筋道立てて,理性的,合理的に考えられない人間がトップにいて,それを囃す人間がいる.こういう状況が日本を滅ぼしてしまったのだとわかる.そういうことが眼前に見て取れる.
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by hiroi22 | 2008-11-11 22:25 | ずっと思う

こんな低レベルのものを「論文」なんぞと言わないで欲しい

 まあ知的レベルの低い「論文」が明らかになったものだ.そいでもって,そのレベルの低い「著者」とやらは退職金を受け取って解任されました.むろんネット右翼の皆様方には賞賛の嵐であります.めでたい,めでたい.
Excite エキサイト : 政治ニュース:<航空幕僚長更迭>田母神空将が3日付けで定年退職

 どこかの知事が,給与を削減するという方針に反対する職員に対して「社長の方針に反対したら,民間じゃ首ですよ!」と息巻いていました.それに照らし合わせれば,政府見解に反旗を翻した今回の航空幕僚長の処分も「民間じゃ当たり前」ということになりますなあ.いやいや,退職金をもらえる処分なんて甘い甘い.知事さんにはキツーク叱っていただかねば.
 それにワタクシの見るところ,先の知事の発言を熱烈に支持したお方ほど今回の処分に血相を変えて反対されているようです.こういうのをダブルスタンダードといいます.あはは.
 しかし,上の記事のこの記述を見て,あらためて驚きました.
自衛隊法45条に基づき11月末まで田母神空将の定年を延長。本人から辞職の意思確認や、論文について懲戒処分の対象になるかどうかを調べる方針だったが、空将が調査に応じなかったため、定年延長を打ち切る異例の形を取ったという。
 なんだ,懲戒処分が恐くて(=退職金がパー)調査に応じず,逃げたのか・・・・さすが自衛隊の男の中の男はやることが違う.逃がす防衛省も甘い.やっぱり親方日の丸だわ.
 もう一つ,朝日新聞の
田母神氏が会見、「政府見解は検証されるべきだ」
が伝える,
 一方で、論文は本や雑誌の引用がほとんどで独自の研究とは言い難いとの指摘には「書かれたものを読んで意見をまとめた。現職なので歴史そのものを深く分析する時間はとれない」。
にもぶっ飛んだわ.ろくに検証もされていない与太話で「論文」を書いてそれを開き直っているんだから.

 実は本屋で目にとまった岩波新書の「岡潔」を最近読了しました.岡潔は多変数函数論という分野のパイオニア的人物・数学者で,残した論文はさほど多くはないが,そのどれもが独創性に溢れた価値の高いものでした.この本は数学の知識をかなり要求しますが,岡潔が大変な苦闘・血のにじむような努力を経て論文を書いていたことがわかります.もちろん数学の論文ですから,厳しい論証が必要です.まあ〜それに比べれば,今回の「論文」とやらのレベルの低さには呆れますわ.繰り返すけど与太話を並べて300万円か〜 どこが論文なんだよ〜!
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by hiroi22 | 2008-11-04 00:59 | じっと思う

なぜ沈黙する「自己責任論者」たちよ

 私はもうそれは呆れるくらい生活力・たくましさに欠ける人間で,少し住環境,食環境が変わったところに行くとすぐに立ちいかなくなってしまう.だから,生活環境や文化の全く異なる海外へ渡って,ボランティア活動をしている人々には常々大きな尊敬の念を抱いている.特にイラクやアフガニスタンなど,身の危険さえある場所での活動に自ら進んで身を投じるという人々に対してはことさらだ.我が身の意気地なさと勇気のなさに恥じ入るばかりである.
 アフガニスタンで長年ボランティア活動をしてきた伊藤和也さんにも同じ思いを持っている.地元の人に慕われていた彼の捜索には,1000人以上の住民が進んで捜索活動をしたという.伊藤さんは,活動していたペシャワール会への入会動機に次のような言葉を残している(抜粋).
 私の現在の力量を判断すると、語学は、はっきりいってダメです。農業の分野に関しても、経験・知識ともに不足していることは否定できません。ただ私は、現地の人たちと一緒に成長していきたいと考えています。

 私が目指していること、アフガニスタンを本来あるべき緑豊かな国に、戻すことをお手伝いしたいということです。これは2年や3年で出来ることではありません。

 子どもたちが将来、食料のことで困ることのない環境に少しでも近づけることができるよう、力になれればと考えています。

 甘い考えかもしれないし、行ったとしても現地の厳しい環境に耐えられるのかどうかもわかりません。

 しかし、現地に行かなければ、何も始まらない。

 そう考えて、今回、日本人ワーカーを希望しました。
彼は不幸にして31年の短い生涯を閉じたのだが,私などよりもはるかに多くの人々を救ったのだと思う.彼のような若者の存在は,われわれの社会もまだ捨てたものではないということをあらためて認識させる.そして、何も出来ないわれわれは,せめて彼らのサポートをと思うのである.
 ここで私が忘れられない、決して忘れたくないのは,数年前イラクで同じようにボランティア活動をしていて人質になった人々に対する「自己責任論」をかざしての激しいバッシングである.イラクでストリートチルドレンの世話を献身的に行なっていた高遠菜穂子さんらの活動は,今回の伊藤さんの活動と何ら変わらぬ尊敬すべきものだ.当時私は、この激しいバッシングを見ていたたまれなくなり,「イラクで人質になった方々への敬意表明と激励の緊急アピール」というものに参加した.全くささやかな抵抗というべきものだったが...
 私は言いたい,当時あれほど高遠菜穂子さんらのバッシングを続けた読売新聞,週刊新潮,週刊文春よ,今回も沈黙せずに「自己責任論」をかざして伊藤さんや家族に対して激しいバッシングをするがよい.出来ないのならば、当時の自分たちの言説の誤りを認めなければならない.それをせずして沈黙することを卑怯と言う.
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by hiroi22 | 2008-08-30 14:21 | ずっと思う

こんな「有識者会議」はただ消えゆくのみ

 安倍前首相の肝いりで始まった”有識”者会議「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」(座長・柳井俊二元駐米大使)が“報告書”なるものを福田首相に提出したという.
<集団的自衛権>行使容認の報告書を首相に提出…安保法制懇
 憲法9条解釈の見直しを検討してきた「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」(座長・柳井俊二元駐米大使)は24日、現行の憲法解釈では禁じられている集団的自衛権の行使を容認するよう求めた報告書を福田康夫首相に提出した。公海上の米艦への護衛など、検討された4類型すべてで、憲法解釈の変更を提言している。しかし、福田首相は集団的自衛権の行使は認めない意向だ。
この”有識”者会議のことは発足時にこのblogでボロクソに書いたのだった.
懲りずに”やらせタウンミーティング”の発想--情けない
その一部のreminderとして掲げると;
つまり、初めからどんな結論が出るか決まっている”有識者”会議なのだ。こんなものに「研究」だとか「諮問」だとかいう言葉を恥ずかしげもなくよく使えるなと思う。この”有識者”会議は
やらせ質問で世間を呆れさせたタウンミーティングと同じ発想である。
で,今回の報告は;
<「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」報告書要旨>

 ▽公海上の米軍艦船が攻撃された際に自衛隊艦船が反撃するために、集団的自衛権の行使を容認

 ▽米国を狙った弾道ミサイルの迎撃のために、集団的自衛権行使を認める以外にない
(以下略)
全く期待を裏切らない内容で感心してしまう.005.gif
しかし,こんな報告ならどうして1年もかかったのか?「お仲間の井戸端会議」とまで揶揄された懇談会である.初めからの「予定通り」の内容なら出席者の同意を得るのにさほど時間はかかるまい.あとの時間は世話をする事務方の時間と我々の血税の無駄遣いに費やされたのだろう.いずれにしても,こんな馬鹿馬鹿しい懇談会はこれで打ち止めにして欲しい.そして,この懇談会のことは早く忘れよう,忘れよう.029.gif
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by hiroi22 | 2008-06-25 23:55 | じっと思う

非国民じゃぞ森毅

 今日は帰りがてら何となく発泡酒が目にとまり1本買って帰った.その発泡酒をグビグビやりながら,今日も夕刊の森毅センセのインタビュー記事にまたまた笑ってしまった.話はいきなり戦時中の旧制中学(北野中学)と旧制高校(三高)の話から始まる.
 無理に分けるとね、北野は非国民派が4割で愛国派が6割。三高では、非国民が6で愛国派が4ぐらい。
うぷっ!年とともに非国民が増えとるやん!?ホンマかいな?
勤労動員先でも「戦争が負けるのは丁の月か半の月か、賭けせえへんか」とか。戦争終わった時点で寮でね、9割ぐらいのやつは喜んでるのね、1割ぐらいのはものすごう怒ってるわけ。
自国の戦争の負ける月で丁半博打をするとはさすがの非国民の私にも思いつきませんでした.参りました.あなた,これは筋金入りでございます.
 とまあ,こんなどこまで本当か分からんような人を食ったとぼけた話が続くのである.どこか安っぽい発泡酒に合うような,なんとなくおもろいジイさんである.このシリーズは,ちり紙交換に出す前に忘れずに切り取って残しておこう.
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by hiroi22 | 2008-06-18 00:38 | じっと思う

新潮と文春に踊らされほどの馬鹿でもなし

 中国の胡錦涛国家主席が来日し,福田首相との首脳会談の実施・共同声明の発表など積極的に対日外交を行なっている.お互いの国の責任者として臨む首脳会談で利害の対立する問題では劇的な解決を望む方が無理だとは思うが,共同声明を読む限り,両国の友好への「雰囲気」は見て取れるた.むろん,“雰囲気”だけで満足できない向きもあるだろう.また,その“雰囲気”にしても,福田首相個人に対する中国側の信頼に負うところも大きいかもしれない.しかし,ともかくもやや冷えきっていた日中関係の新たなスタートで,すべてはこれからといったところだと思う.
 国同士でも,人と人のつきあいでも同じだが,初めからケンカ腰や不信感を持って臨んでは結果は明らかだ.国同士ともなればお互いのいろいろな階層の多種雑多な利害関係が絡む.冷静で大局的な見地が求められるのだろう.今朝そんな感触を持って新聞を広げて見て,週刊新潮の見出しを見て驚いた.いきなり
「パンダ下賜」に平伏する「胡錦涛」来日
ときたもんだ.共同声明のどこを読めば「平伏」になるのかね?この見出しをつけた人間の頭の中が透けて見えるようだ.私に言わせれば下品の一言.また,
福田首相五輪出席なら支持率は一ケタになる
ともある.違うだろう,新潮サン.本当は
福田首相五輪出席なら支持率は一ケタになって欲しい!
と書きたかったんじゃないのか?さあて,こんな見出しに踊らされる人が何人いるかなぁ?
週刊文春も負けてはいない.
胡錦涛の「笑顔」にスリ寄る福田政権「大パニック」
とある.何でも好きに書いたらよいけれど,悪意のある魂胆がミエミエじゃ.
 文春は同じ紙面で「首脳会談は大失敗」というタイトルで櫻井よしこセンセイと富坂聰サン(どなた?)の“徹底討論”なるものを掲載している.はっきり言って櫻井よしこセンセイが何を“徹底討論”されたか存じ上げませんが,どんな首脳会談であっても「首脳会談は大失敗」以外の結論が出るとは思えませぬ.予定調和というやつである.そういう意味では原稿はきっと楽だったんだろう.悪口の文章の間に適当に人名と行事を挿入すればよいのだから.

 週刊誌は売らんかなの姿勢で刺激的・扇情的な見出しを付けたがるのは理解できるが,度を過ぎては品位も何もあったものではない.こんな見出して踊らされる人達もいるのは確かなんだけどね.悲しい話だけれど.
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by hiroi22 | 2008-05-09 00:09 | ずっと思う

言論人の見識を示した「クローズアップ現代」

 このblogでも問題視した映画「靖国」の上映妨害問題.今日のNHK「クローズアップ現代」でも取り上げていた.冒頭,国谷裕子キャスターは

「いろいろな意見があるから公開して議論する.それが表現の自由だ」

と真正面からきっぱりと断言した.

すばらしい!カッコいいぃ〜

言論人として当然の見識かもしれない.しかし,かくも明確に述べられる人は尊敬に値する.彼女は続けて,このような妨害活動には「今の日本の社会の閉塞感を感じる」と表現した.また,ゲストの作家吉岡忍氏は「(いろいろな意見があるということを許さないというのは)文化の豊かさの危機」という趣旨の発言をしていた.これらの意見もまったく同感である.ただし,私は“文化の豊かさの危機”=日本の知的貧困と言い換えたい.
 番組では上映予定の映画館に対する様々な妨害・嫌がらせの実例が報告されていた.右翼街宣車による卑怯な嫌がらせ,迷惑電話とともに紹介された名古屋の映画館に抗議に訪れた男性の酷い話には怒りを通り越して笑ってしまった.
 その男性は映画「靖国」を上映予定の映画館の支配人を呼び出して,「靖国神社に行ったことがあるのか?」と問い,(反日として問題がある)映画の上映中止を迫ったそうである.しかし,その支配人が「あなたはこの映画を見たのか?」と尋ねると.「ない.」と答えたという.もうこの兄ちゃんは

天下太平,日本晴れのアホである

公開する映画の題材になった場所に行かねばならんのなら,映画の支配人は体が持たんだろう.批判するのは結構だが,自分で映画は見ていないという.もうメチャメチャである.理性も何もあったものではない.こういう状況をもって私は“日本の知的貧困”と言いたいのである.おヒマならこのblogでこの問題を取り上げたエントリー(↓)とそのコメントをご覧あれ.
日本を恥ずかしい国に貶める輩
寄せられたコメントは,訳の分からんアダルトサイトの宣伝以外は一切削除していない.はっきり言わせてもらえば,このエントリーに寄せられた一部のコメントに上の男性と同じ“日本の知的貧困”を私は感じてしまう.
 番組の最後で,この問題の契機となった週刊誌の記事と稲田朋美らの国会議員の活動を遠回しながら批判していた.公共放送としてはあまり厳しい言葉での批判は無理かも知れないが,それでも視聴者には十分この下品な週刊誌とアホな国会議員の実体は伝わったのではないだろうか.

 ところで,私も先日公開中の「靖国」を見に出かけたのである.しかし,「本日のチケットは完売しました」の貼紙にあえなく沈没.考えてみれば,人口1千万を越す東京の中でたった一つの映画館でしか公開されていないのだ.この現状では観賞は難しいだろう.いつか日をあらためてチャレンジはするけれども.....
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by hiroi22 | 2008-05-08 00:24 | ずっと思う

卑劣な恫喝と脅迫を蹴散らし自由を守る

 映画「靖国 YASUKUNI」の上映問題で新しいニュースがあった.(記事は末尾に)
<映画「靖国」>大阪「第七芸術劇場」など予定通り上映へ(毎日新聞)
映画「靖国」 全国21館が5月以降に上映へ(朝日新聞)
 社民・福島氏、「靖国」自主上映を検討(朝日新聞)

 この問題をしつこく書くけれど,表現の自由を封殺しようとするようなことは絶対にまかり通ってはならない.まずは大阪と京都の映画館(そういえば京一会館ってあったなぁ〜・・・遠い目)で封切りになりそうだ.反権力の大阪と大学町としての知性の京都の面目躍如というところか.上映する映画館はどんな陰湿な嫌がらせがあってもそれを蹴散らして欲しい.上映する映画館が増えれば,社民党の福島党首が提唱する超党派の議員による自主上映は不要だろうが,「『事前検閲だ』とか『表現の自由を侵害している』などと批判されたが、私の意図とは違い、残念だ」などと述べた稲田センセ,
その言葉に偽りがないのなら,真っ先に賛同するべきでしょう!それとも「残念」はやっぱりポーズでしたか?

<映画「靖国」>大阪「第七芸術劇場」など予定通り上映へ
 靖国神社を描いたドキュメンタリー映画「靖国 YASUKUNI」の上映中止問題で、大阪市淀川区の映画館「第七芸術劇場」や京都市下京区の映画館「京都シネマ」などは映画を予定通り上映することを決めた。「見てもらわないと評価できない」などと説明している。

 映画は日本在住の中国人監督、李纓(リイン)さんが、8月15日の靖国神社など、10年かけて撮った映像を編集したもの。週刊誌に「反日的内容」との記事が掲載され、一部の国会議員が問題視。劇場には上映中止を求める抗議などもあったといい、トラブルの未然防止などを理由に、東京と大阪の計5館で上映が取りやめになった。

 一方、第七芸術劇場は当初の日程通り5月10日から7日間上映する予定。また京都シネマも8月に上映を予定している。第七芸術劇場の松村厚支配人は「これで全国で中止なら、嫌がらせや抗議で取りやめにできることになる。批判する人がいていいし、その通りと思う人がいてもいい。上映しなければ議論にもならない」と話している。広島サロンシネマ(広島市中区)も6月に上映する方針という。

 配給元のアルゴ・ピクチャーズによると、東京でも新たに上映を希望する映画館が出てきており、日程などを調整中という。【中村一成】
映画「靖国」 全国21館が5月以降に上映へ

 12日に封切り予定だった映画館が相次いで上映を見合わせたドキュメンタリー映画「靖国 YASUKUNI」をめぐり、配給・宣伝会社のアルゴ・ピクチャーズは4日現在で全国の21館が5月以降に上映予定であることを明らかにした。4館が見合わせた東京都内でも、1館で公開する見通しになったという。

 ほかにも検討中の映画館があり、新たに上映の打診をしてきた館もあるという。

社民・福島氏、「靖国」自主上映を検討
 社民党の福島党首は2日の記者会見で、超党派の国会議員に呼びかけ、ドキュメンタリー映画「靖国」の自主上映を検討する考えを示した。

 福島氏は「日本の表現の自由の危機だ。全力を挙げておかしいと言う」と語った。国会議員向けの異例の試写会が開かれた後、上映予定の映画館が街宣車などによる抗議を受けたとして、福島氏は「上映前に国会議員が介入して、結果的に中止に追い込ませた」と批判した。

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by hiroi22 | 2008-04-05 00:27 | じっと思う

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