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ボーッと何かを・・・ 日々の考えの備忘録


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何じゃこれはの「逆説の日本史」

 知人が読んでいるというので井沢元彦の「逆説の日本史」(文庫本)を求めた.長い歴史シリーズ物なのでどの巻にしようか迷ったのだが,まあ初めがよかろうと第1巻を買った.ところが序論から読み始めてびっくりした.いい加減さが暴走しているのだ.この馬鹿馬鹿しさについていけず,結局「序論」を読んで放り投げてしまった.こんないい加減な論理を操って悦にいっている著者のものはこれ以上読んでも無駄なだけである.あ〜あ本代を無駄にしてしまった.
 こんな本が何で売れるんだ?と疑問に思ってGoogleで検索したらやっぱりありました「逆説の日本史批判」.たとえば:
 納得できない『逆説の日本史』
これはわりと歴史学的な立場で具体的に批判されています.私はそういう歴史的な知識は貧しいのでどちらかといえばこちら:
 逆説の日本史の逆説
に我が意を得たりという感じがします.もっともこの方は私よりも先まで読み進んだ上で批判されています.とてもじゃないが私にはそんな忍耐力はありませんでした.emoticon-0101-sadsmile.gif とりあえず私が読んだ短い範囲内で「何じゃこれは?」と思える部分を拾っていきます.
1)井沢氏は学会の「実証主義」「資料中心主義」を批判しています.しかも声高に.しかし,彼のいう「実証主義」「資料中心主義」とはどこまでを指しているのかわかりません.歴史,特に時代を遡れば手に入る資料・データは当然少なくなります.当然,一般に歴史において「実証主義」「資料中心主義」といっても自ずと限界があるのは明らかです.したがって口角泡を飛ばして「『実証主義』『資料中心主義』はけしからん!」といっても鼻白むだけです.乏しい資料から当時のことについて仮説を立てるという作業は,別に井沢氏に言われなくても,考証の過程でなされていることだと思います.逆に井沢氏に問いたいのは,資料なりデータなしで得た結論にどのように説得力を持たせるのか,ということです.「俺が考えたことだから正しい」では学問になりません.
2)井沢氏は「怨霊・呪詛が科学の対象となっていない」とお怒りである.さあてホントにこれが科学の対象になっているかどうかは私は知らない.しかし,その例としてあげたものが噴飯ものなのだ.氏は
「写真というものは印画紙,単なる紙である.しかし,自分の母親の写真は踏みにじることは(普通の人間なら)出来ないだろう.だからその写真には『臨在感』というものがあるのだ.この存在を認めなくして何の科学があろう」
と主張するのだが,はあ?正気か?「臨在感」という結構なものがあったとしてもそれは個人の心の中の存在.「紙」のような物理的な存在と比較する出来るものではない.それとも井沢氏は暗闇で母親の写真が落ちていたとしても,その「臨在感」とやらで見えなくても写真を踏まずにすむのだろうか.これはもうオカルトの世界である.
3)この序論の終わりで井沢氏は「江戸時代百姓は年貢として米を武士に取られて雑穀しか食べることができなかったと唯物史観の学者がよく主張するのはイデオロギー史観だ」と主張する.私はそういう唯物史観の主張は知らないが井沢氏はこの主張に「数学的に」反証している.これがまた信じられない論理なのである.まず彼は尺貫法から切り出す.彼によれば:
a) 一坪に始まる面積の単位はその広さで取れる米の量から決まっているという.
b) そしてそれはその広さで取れる米で人間を養える量が元になった単位という.
c)石高とはその広さの土地で取れる米の量の総和である.
ふ〜ん,そうなんだである.しかし当然これは荒っぽい見積もりであることは言うまでもない.a)でも同じ面積でも土地が肥えているかそうでないかで取れる量は違う.b),c)でも誰が食べるかで養える量は違う.だから彼の数字を信じたとしても「1万石というのは人間1万人を1年間食わせていける農業生産がある」という主張は“完全に正確”というものではない.しかしまあそれは概数で認めよう.ただし「数学的」には彼のご託はなにも目新しいことを語っていない.簡単に言えば「石高というものは領地の田圃の面積を表す.田圃の面積は米の生産量にほぼ比例する」という当たり前のことで済む.後は単位の変換の問題に過ぎない.非本質的なことで知識をひけらかせているのは気に食わないがそれを除けば大したことはない.問題はこの後である.私は次の文を見てひっくり返った.

「たとえば日本の国の総石高が仮に二千万石だとしよう。すなわち農業人口も二千万ということになる。」(p. 74第2〜3行)

・・・何言ってんのぉ?“田圃の面積=農業人口”って一体どこから出てくるんだね?こんな公式が成り立つのならこの世に食料問題は存在しない.これは

「アフリカの食料生産用の土地はXヘクタールある.(これはY人の人間を養える広さなので)したがってアフリカの人口はY人である」

と言っているのと同じである.さすがにこんなことを平然と書くとは信じられなかったので,どこか読み落しがあったのではないかと探してみたのだがーーーない!!この時点でワタクシはこの本を放り投げました.こんな論理を振りかざしているようでは何を書いてもでたらめだし,この先ついていけませんわ.

 実はこれ以外にもまだまだ突っ込みところはあるのである.70ページほどの序文でこれだけのヒドさなのである.参った参った.emoticon-0107-sweating.gif
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by hiroi22 | 2008-11-29 21:57 | じっと思う

最近の鳩山由紀夫は冴えてるなあ

 民主党の鳩山由紀夫幹事長といえばどうも滑舌が悪く,そのせいか演説もなまぬるいという印象を持っていたのだけれど,近頃はなかなか面白い.先日笑ってしまったのは「定額給付金」についての麻生内閣の迷走ぶりを
二転三転四転五転六転七転八倒だ
と述べたことだ.なかなかうまいことを言う.今年の流行語大賞にいかがでしょうか (^_^)(右翼な人達が触れて欲しくない過去参照)
最近も相変わらずなかなか冴えているようだ.
Excite エキサイト : 政治ニュース:<全国町村長大会>定額給付金巡り不満噴出 首相にやじも
 一方、首相の退席後にあいさつした鳩山氏は、定額給付金の担当閣僚である弟の鳩山邦夫総務相を引き合いに出して「兄弟がますます仲良くなった。釈然としない思いを共有しているからだ」などと給付金批判を連発し、会場をわかせた。
 さらに、首相が「頻繁(ひんぱん)」を「はんざつ」と読み違えたことに引っかけて、鳩山氏が「市町村の事務量がひんぱんじゃなく、煩雑(はんざつ)になる」と述べると、町村長らは爆笑。給付金に充てる2兆円を全市町村に10億円ずつ支給するよう最後に提案し、大きな拍手を浴びた。
 もう誰もが認めるように与党が選挙目当てに考えたのが「定額給付金」.税金を使った選挙対策でとんでもないものだが,アホな首相がぐずぐずしているものだから勝機を失い&正気を失い,もはや選挙対策の意味は薄れ,いったい何がやりたいのかわからない状況になっている.そんな「お上」の不手際のとばっちりを食らった全国町村長大会のお歴々のやるせなさもわかろうかというものだ.
 こういう状況でも相変わらず内閣を擁護するblog群も痛々しいが,漢字の読み違えだけでなくあらゆることを「読み違えている」我が宰相の惨状を考えると笑ってばかりもいられず
 やがて悲しき鳩山由紀夫の皮肉 
と感じざるを得んのです(sigh).
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by hiroi22 | 2008-11-26 22:57 | じっと思う

iPhone Life

 iPhoneを手に入れて4ヶ月が過ぎた.手に入れた時の first impression は書いた.

どこかデジャブなiPhone

 ある調査によればiPhoneユーザーはもう一台普通の携帯を所持している人が半数近くという.しかし,私は敢然と(?)それまで使っていたdocomoの携帯とおさらばしてiPhone一筋で通している.上のエントリーでも書いたが,当初は若干不都合な点もあったが,その後ファームウェアのバージョンアップが2度あり,そのときに書いた不満点:1.SOFT BANKの3G電波が弱い.2.システムが不安定.特にSafariがよく落ちる.3.日本語が遅くなる.はほぼ解消された.
 機種変更もしないのに不満点が解消されるとは普通の携帯では信じられないことだがiPhoneというのはそれが出来る.またiPhoneはApp Store(Application Store)からiPhone用に世界中で作られたソフトウェアをダウンロードすることができる.自分にとって有用なものをiPhoneに入れて使うことができるのだ.しかも無料で使えるものがたくさんある.有料のものにしても多くが100円〜300円ほどのものである.バージョンアップとソフトのインストール,この二つでiPhoneは進化する携帯となる.
d0007533_22464478.jpg
 これは私のiPhoneの第1面.私のiPhoneは4面まである.第1面は日頃もっとも使うソフトを配置している.目につくのはインターネット関連とスケジュール関連のもの.数字の”6”があるのはTo Do'sという無料のソフトでタスク管理をするものである.数字はまだ完了していないタスクの数字だ.とにかくその場で気がついてやらなければと思ったことはすぐにこれに入力する.メモ帳よりも早いしタスクが一覧になっているので見やすい.また,なくす心配もまずない.そして未完タスクが数字で示されるので励みになる.完了したものにチェックを入れてその数字を減らすのがうれしくなってしまうのだ.単純なことなんだけれど....期限は決まっていないけどやらなければいけないことや考えておかなければいけないことはTo Do'sへ書き,明確に期限が決まっているタスクはアラーム機能があるカレンダーに記録,という棲み分けをしている.私はMobileMe登録者なのでカレンダーはiCalと連動している.したがって仕事場または家のMacintoshのiCalに書き込めばそれがiPhoneにも反映されるしその逆もできる.これは本当に便利だ.
d0007533_23104121.jpgゾウさんのアイコンの Evernote も同じようにPCとiPhoneでデータ共有が出来る.こちらは通常のテキストの他にWebページや写真なども共有出来るという優れものだ.しかも無料!EvernoteはどちらかというとMacintoshで書いた長めの原稿やインターネットのホームページの保管場所としている.もうすぐ期限のパスポートの更新方法なんかは該当のホームページを取って来てここにおいている.これでいつでもiPhoneから参照出来る.こんな使い方である.
 左の画像はGoogleMapで,GPSつき.最近ストリートビューや経路検索(車,公共交通,徒歩)に対応してもう最強の地図といっていい.これで出張でどこに行こうがどこに泊まろうが全く困らない.道に迷わない.どれほど便利になって気が楽になったか知れない.
 また,何か調べものをしたい時はウィキペディア(Wikiamo)またはGoogle(ともに無料).英語は英和・和英・英英辞典を取り揃えた.辞書はさすがに合わせて3000円以上したが,iPhoneがあっという間に電子辞書になるのだから安いものだと思った.
 というわけでiPhoneは私にとってもう手放せない道具になってしまったのである.
d0007533_22424125.jpg こんなiPhoneでもただ一つ明らかに見劣りするのはカメラだ.左の写真,初めがキャノンの600万画素のIXYデジタル.2枚目がiPhone.同じ時に同じ場所を撮影した.さすがに画質違いは隠せないがこの程度しかないと思えなくもない.ただし機能的にはフラッシュもズームもないので大きく劣る.iPhoneはデジタルカメラではないので,こういったところは割り切っている.私はiPhoneにはあれもこれもは要求しない.
 ではiPhoneに全く不満はないかというとそうではない.一番の不満は月々の通信料だ.インターネット使い放題だが毎月8000円は下らない.せめて5000円ぐらいにならないかなあというのが今の切なる願望.
d0007533_2243784.jpg
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by hiroi22 | 2008-11-24 00:41 | Macintosh

おじさんのつぶやき

 先週,関西に出張した.そのときに京都に立ち寄ってちょうど行なわれていた京都御所の一般公開を見学した.

d0007533_2213339.jpg


そのあと烏丸三条あたりまで下がって,ぶらりとのぞいた建物でおじさんフォークのライブを発見した.ちょっとした地元のセミプロの風情でハーモーニーも決まっていたと思う.ところがそのあとに出て来た今風の若いねーちゃんのボーカルとギターの兄ちゃんの二人組がいけない.
 歌う曲は今風の歌だ.オリジナル曲がほとんどのようだ.メロディ自体は悪くない.それはいい.問題はおねーちゃんの歌い方だ.どうもMisiaかな(?)--おじさんはよく分からないのだけれど--そういう女性歌手を思わせる歌い方で,発音をこねくり回して声もわざとハスキーボイスにしている.ところがそれが極端過ぎて,いったい何を歌っているのかわからないのだ.歌詞が聞き取れない.注意深く聞いてもほとんどわからない.それも当然で例えば「包んで〜」という歌詞を「トゥトゥンデェ〜」とか発音するものだから,わからんわ〜
 この会場,おじさんフォークを聞きに来たのか,平均年齢はかなり高めの聴衆であったのでおそらくほとんどの人が私と同じ反応であったと思われる.何を歌っているのかわからないので感情移入が出来ない.乗ろうと思っても乗れない.そのボーカルのおねーちゃんが自分では感情を込めて真剣に歌っているものだから,こちらもそれを受け止めてあげたいのだけれど・・・・といった雰囲気が充満して,戸惑いと白々しさが蔓延しているようであった.
 このおねーちゃんは曲の間のtalkでは普通のしゃべり方をしていた(当たり前か).それを歌の時にもそのまま出して歌えばよいとおじさんは思うのである.まあ,別に私はかのグループのマネージャーでもなんでもないので構わんのだが,じっと座っているのが苦痛になる雰囲気にはして欲しくないのだと無料ライブを聴きながらも厚かましく思ったのであった.
 もう一つついでに言わせてもらうと,このごろの歌詞で「君が〜」とか女性歌手が歌うのが多いようだけれど,おじさんはこれに違和感一杯なのだ.女性歌手なら「あなたが〜」と歌って欲しいんだ・・・これも彼女たちはこんなおじさんをターゲットにして歌っているわけじゃないので大きなお世話なんだろうけど.
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by hiroi22 | 2008-11-22 22:55 | じっと思う

いずこも同じ秋の夕暮れ

 「現代史の教科書というものは国の誇りを傷つけるものであってはならない.」
 「左傾化した歴史教科書が自国の歴史の暗部を暴き出すことで若者を毒している.」
 どこかで聞いたようなフレーズであります.そう,「自虐史観」を正すニッポソ国の国士の方々のフレーズであります.ところが,これが彼らの専売特許でなかったから面白い.昨日のヘラルドトリビューンでこんな記事が目にとまりました.

History textbook causes an uproar in South Korea

なんでも,韓国では2003年から高校の歴史教科書が,それまでの国定から「歴史観の多様性を涵養するため」6つの出版社から出版されるようになったそうですが,それが韓国の国士の方々の怒りを買っているようです.さらに,韓国の文部省も歴史教科書には文句をつけているそうです.こんなことが書いてありました.
Conservatives say the "left-leaning" textbooks poison the minds of teenagers by reveling in dark corners of history. The books, they say, inspire a "masochistic" view of Korean history...
KoreanをJapaneseに変えたら,どこかで誰かが言ってそうな言葉です.
"The textbooks are teaching a patricidal history," said Park Hyo Chong, a professor of ethics education at Seoul National University and head of Textbook Forum, a conservative group that campaigns against the textbooks. "They teach that South Korea is a country that should not have been born."
 こちらも「自虐史観」だとお怒りのようです.こういう言い方もニッポソ国ではいつも聞きますね.やっぱり,両方共よく似てます.彼らは鏡に映った者同士なのでしょう.
 しかし非難を受けている教科書の著者は次のように述べてます.
"National pride? Patriotism? They should be based on historical facts," said Hong Soon Kwon, a history professor and co-author of the Kumsung textbook.
 なかなか痛快に物を言っていて気持ちがよいです.
 まあ,このような動きは今の大統領になってから顕在化したようで,実際今の大統領もこの動きを支持しているみたいです.国の最高権力者が歴史修正主義を支持しているようでは困ります.日本では幸いにして歴史修正主義者たる元首相は早々に退陣したのが救いです.
 ヘラルドトリビューンは結構痛烈に書いてます.
Conservatives seethed with anger as the Kim and Roh administrations delved into long-hidden aspects of the recent past - collaboration with Japanese colonialists (Park Chung Hee was a Japanese Imperial Army officer), mass killings of civilians during the Korean War and the abuse of political dissidents.
 自分の都合の悪いことは隠したり,自分の都合の良い論理を人に押しつける人って時々いますが,そういう人はあんまり尊敬されません.軽蔑されるでしょうね.国にしても同じだと思います.歴史修正主義者の方々はどうしてそれが分からないんでしょうね.過去の過ちを見て見ぬ振りをするような国があるとすれば,そんな国は尊敬されないでしょう.そしてその国にどうして誇りが持てるというんでしょう.
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by hiroi22 | 2008-11-19 21:59 | じっと思う

「岡潔」を読む

岩波新書で先頃出版された
「岡潔ー数学の詩人」
を読んだ。タイトルからは岡潔の伝記風に見える。確かにそういう面もあるが,この本の多くは彼の数学とその研究生活の叙述に費やされている.
岡潔の数学研究は戦前に始まり戦中を経て戦後10数年続いた.専門は多変数函数論である.この本は彼の研究生活とその研究について,残された資料や彼を知る人の話を元に丹念に綴っている.著者の慎重な記述は、岡潔の研究の道筋を辿り、われわれはそれによって岡潔の深い思索に想いを馳せることができる。大変な力作と思う.しかし残念ながら万人に薦められるものではない.この本の根幹である岡潔の数学の説明部分が難しすぎるのだ.擬凸状領域、正則領域。こういった概念の理解がなければ、岡潔が取り組んだハルトークスの逆問題は理解できない。その他にも、クザンの第二問題であるとかイテレーションの理論であるとか、一般人には未定義用語がこれでもかと現れる。こういう数学の知識がなくとも雰囲気は感じることができるかもしれないが、意味のわからない言葉が混じった文章が延々と続けば多くの人はまるで電話帳を読むような味気なさを感じるのではないだろうか。彼が発見した数学の偉大さを感じることができなければ、著者の叙述もどこか空回りするのではないかと恐れる。
そういう本筋の話とは別に、所々に顔を出す岡潔のエピソードは面白い。岡潔は希代の変人である。したがって,そのエピソードも奇行と言えるようなものが多い.例えば,京都から和歌山の実家へ帰るはずが,「鳴門海峡を見たい」という気持ちが起こって突然淡路島へ渡り,そこで身元が怪しいということで警察に保護されたという話や,広島文理大学講師時代,論文が掲載された直後に夜間中学生を理由なく襲撃した不可解な事件などがある.その一方で、フランス留学時代に書いた論文が、当時の著名な数学者ダンジョワと同じもの扱っており、しかしダンジョワと正反対の結果であったこと。つまり岡潔の論文が間違っており、「耳まで真っ赤になり」恥じ入った話なども挿入されており、ホッとする気分になる。
 岡潔の生き様がそうなのこも知れないが、この本全体に真実に対して厳しく向き合う岡潔の姿勢と情熱が感じられる。折に触れて読み返したい本だ。

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by hiroi22 | 2008-11-11 22:51 | じっと思う

こういう唐変木とそれを囃す輩が国を滅ぼしたのね--納得

 太平洋戦争末期,もはや戦力と呼べるような代物はなく,燃料も弾薬も満足にありはしないのに,気違いじみた精神論を振りかざして戦争を継続し,多くの一般市民,特に「特攻」と称して若者を死に追いやった,そんな馬鹿なことがどうして行なわれていたのか理解出来なかった.局所的には,暴発した関東軍に対してほとんど何の処罰も与えないとなどの規律の乱れを放置していたことが信じられなかった.大局的には,わがままな子供かあるいはヤクザのような振る舞いで国際社会から顰蹙を買ってまで,中国を侵略し,あろう事かナチスドイツと手を組んで世界中を敵に回す無謀な戦争を始めて,明治維新以来有為の先駆者たちが何とか築き上げて来た有形無形の財産を灰燼に帰した,そんな馬鹿なことを行なった理由が分からなかった.しかし,オバマ流に言えば,その答えがここにあった.
Excite エキサイト : 政治ニュース:野党、首相の任命責任追及へ 前空幕長が憲法改正を主張
 このオッサンは何か威勢のよいことでも言えば自分が偉いとでも思っているのだろう.何か目立つスタンドプレーをすれば,それで満足なのだろう.前にも書いたが,根拠のない与太話を並べて悦にいっているだけの人物でしかない.真実に対する畏敬も感じられないし,その言動に知性のかけらもない.このオッサンが自衛隊の指揮をとっていたとは恐ろしい話だ.
 こんな人物を自衛隊のトップに引き上げた任命責任は極めて重い.こういう人物を出してしまった自衛隊の教育とはいったい何をしているのか,早急かつ厳格に検証すべきだ.

 マッカーサーは日本を統治する際に「日本人の精神年齢は12歳だ」と言ったと伝えられているが,物事を筋道立てて,理性的,合理的に考えられない人間がトップにいて,それを囃す人間がいる.こういう状況が日本を滅ぼしてしまったのだとわかる.そういうことが眼前に見て取れる.
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by hiroi22 | 2008-11-11 22:25 | ずっと思う

今年の日本シリーズは面白かった

Excite エキサイト : スポーツニュース:ナベQが舞った!西武、4年ぶり日本一!!

 今年の日本シリーズは結構真剣に観戦していた.接戦が多く第7戦まで戦ったということで,盛り上がっていたと思う.このシリーズ,特に第7戦の西武の戦い方が見事だった.劣勢と見るや先発投手陣を惜しげもなくつぎ込み,打順が回ってくると好投していてもあっさりと代打を送り,早めに勝負をかけた采配.相手の攻撃を押さえ,自分の攻撃は積極的にしかける.それが見事にあたり逆転勝利につながった.短期決戦とはこういう風に戦うのだというお手本かも知れない.

 マラソンを百メートル走のように走る選手はいない.それと同じく短期決戦とペナントレースとの戦い方は当然違ってくる.自明の理である.野球に限らない.すぐ結果を出さなければいけないものと,長い目で考えなければいけないものがある.日本シリーズからこんなことをぼんやり考えていて.思い当たったのは最近の学力テストの点数公表問題に見る教育の話である.教育,特に初等・中等教育は長い目で見る典型例である.ところが産業界だかなんだかの要請のせいか,最近は教育においても「目先の結果」を求めているように感じる.
 いわゆるペーパーテストで人を評価した経験があればよく分かるのだが,所詮ペーパーテストはペーパーテストである.能力を測る物差しとしては限界があり過ぎる.この点数に神経を尖らせる人間,特に子供たちの点数にこだわるものは愚か者だ.教育というのは知的に自立した個人を作るのが目的である.そのためにテストというのはそのときの達成度を測るものだ.まさにテストである.したがって,出来ないところがあれば,それは逆に幸いである.なぜなら,不十分なところが見つかったからである.それを自覚してあとの学習で補えばよいのだ.長い目で見ればよいというのはこういうことだ.
 また,実際に誰しも経験することだろうが,試験において自分が特に勉強したものが出ればよい点がとれる,逆にある程度勉強していても漏れている箇所の設問があれば意に反して点数は出ない.限られた設問で試験をするのだから,こういうことは頻繁に起こる.試験問題にしても,本質的でない不適切な設問はいくらでもある.そういう問題にさえも答えられるように務めるのは馬鹿馬鹿しい.要するに,細かな点数にこだわっても意味がない.本人が自分の達成度を認識すればよい.
 いずれにしても,限られた時間内に限れらた問題を解くことを血眼になって競い,その競争において優秀であることが学校教育の到達点・目標点とすることは見直すべきだ.ついでに言えば,「共通学力テストの結果を公表すべきだ」何ぞと声高に叫ぶアホ知事がいるのだから,こんなテストは止めてしまえばよい.(民間の)競争原理を導入すれば全てが良くなるという小泉・竹中のホラ話にだまされて格差社会を作ってしまい,医療崩壊が起こっている.この上教育までもさらに悪くするというのだろうか.

 とまあ,西武の優勝からこんなことまで考えてしまった・・・
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by hiroi22 | 2008-11-11 01:23 | ずっと思う

彼の論評を聞きたかった

 いつものように帰りの電車の中でiPhoneでニュースを見ていた.突然,筑紫哲也さんの訃報が飛び込んできた.
Excite エキサイト : 社会ニュース:<訃報>筑紫哲也さん死去 TBSニュースキャスター
これには驚き,かつ悲しくなった.ガンということはもちろん知っていたが・・・

 何か大きなことが起こった時,よく彼の論を傾聴していた.時にはその論に賛成し,また別の時には手ぬるいと思ったこともある.しかし,信頼すべき論者であった.先ほどのニュース23で,鳥越俊太郎氏が
「彼の意見を聞くと,自分の位置がわかる.時には羅針盤になる人」
という表現をしていたが,なるほどと思う.昨日はアメリカ大統領選挙で歴史的な結果が起こった.彼は病床でそのことを知ったのだろうか.ブッシュからオバマへと変わったアメリカ大統領選挙について彼の論評を聞きたかったものだ.
 残念だけれど,彼のことは忘れないでおこうと思う.
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by hiroi22 | 2008-11-08 00:55 | じっと思う

こんな低レベルのものを「論文」なんぞと言わないで欲しい

 まあ知的レベルの低い「論文」が明らかになったものだ.そいでもって,そのレベルの低い「著者」とやらは退職金を受け取って解任されました.むろんネット右翼の皆様方には賞賛の嵐であります.めでたい,めでたい.
Excite エキサイト : 政治ニュース:<航空幕僚長更迭>田母神空将が3日付けで定年退職

 どこかの知事が,給与を削減するという方針に反対する職員に対して「社長の方針に反対したら,民間じゃ首ですよ!」と息巻いていました.それに照らし合わせれば,政府見解に反旗を翻した今回の航空幕僚長の処分も「民間じゃ当たり前」ということになりますなあ.いやいや,退職金をもらえる処分なんて甘い甘い.知事さんにはキツーク叱っていただかねば.
 それにワタクシの見るところ,先の知事の発言を熱烈に支持したお方ほど今回の処分に血相を変えて反対されているようです.こういうのをダブルスタンダードといいます.あはは.
 しかし,上の記事のこの記述を見て,あらためて驚きました.
自衛隊法45条に基づき11月末まで田母神空将の定年を延長。本人から辞職の意思確認や、論文について懲戒処分の対象になるかどうかを調べる方針だったが、空将が調査に応じなかったため、定年延長を打ち切る異例の形を取ったという。
 なんだ,懲戒処分が恐くて(=退職金がパー)調査に応じず,逃げたのか・・・・さすが自衛隊の男の中の男はやることが違う.逃がす防衛省も甘い.やっぱり親方日の丸だわ.
 もう一つ,朝日新聞の
田母神氏が会見、「政府見解は検証されるべきだ」
が伝える,
 一方で、論文は本や雑誌の引用がほとんどで独自の研究とは言い難いとの指摘には「書かれたものを読んで意見をまとめた。現職なので歴史そのものを深く分析する時間はとれない」。
にもぶっ飛んだわ.ろくに検証もされていない与太話で「論文」を書いてそれを開き直っているんだから.

 実は本屋で目にとまった岩波新書の「岡潔」を最近読了しました.岡潔は多変数函数論という分野のパイオニア的人物・数学者で,残した論文はさほど多くはないが,そのどれもが独創性に溢れた価値の高いものでした.この本は数学の知識をかなり要求しますが,岡潔が大変な苦闘・血のにじむような努力を経て論文を書いていたことがわかります.もちろん数学の論文ですから,厳しい論証が必要です.まあ〜それに比べれば,今回の「論文」とやらのレベルの低さには呆れますわ.繰り返すけど与太話を並べて300万円か〜 どこが論文なんだよ〜!
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by hiroi22 | 2008-11-04 00:59 | じっと思う

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