ボーッと何かを・・・ 日々の考えの備忘録


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2008年 11月 11日 ( 3 )

「岡潔」を読む

岩波新書で先頃出版された
「岡潔ー数学の詩人」
を読んだ。タイトルからは岡潔の伝記風に見える。確かにそういう面もあるが,この本の多くは彼の数学とその研究生活の叙述に費やされている.
岡潔の数学研究は戦前に始まり戦中を経て戦後10数年続いた.専門は多変数函数論である.この本は彼の研究生活とその研究について,残された資料や彼を知る人の話を元に丹念に綴っている.著者の慎重な記述は、岡潔の研究の道筋を辿り、われわれはそれによって岡潔の深い思索に想いを馳せることができる。大変な力作と思う.しかし残念ながら万人に薦められるものではない.この本の根幹である岡潔の数学の説明部分が難しすぎるのだ.擬凸状領域、正則領域。こういった概念の理解がなければ、岡潔が取り組んだハルトークスの逆問題は理解できない。その他にも、クザンの第二問題であるとかイテレーションの理論であるとか、一般人には未定義用語がこれでもかと現れる。こういう数学の知識がなくとも雰囲気は感じることができるかもしれないが、意味のわからない言葉が混じった文章が延々と続けば多くの人はまるで電話帳を読むような味気なさを感じるのではないだろうか。彼が発見した数学の偉大さを感じることができなければ、著者の叙述もどこか空回りするのではないかと恐れる。
そういう本筋の話とは別に、所々に顔を出す岡潔のエピソードは面白い。岡潔は希代の変人である。したがって,そのエピソードも奇行と言えるようなものが多い.例えば,京都から和歌山の実家へ帰るはずが,「鳴門海峡を見たい」という気持ちが起こって突然淡路島へ渡り,そこで身元が怪しいということで警察に保護されたという話や,広島文理大学講師時代,論文が掲載された直後に夜間中学生を理由なく襲撃した不可解な事件などがある.その一方で、フランス留学時代に書いた論文が、当時の著名な数学者ダンジョワと同じもの扱っており、しかしダンジョワと正反対の結果であったこと。つまり岡潔の論文が間違っており、「耳まで真っ赤になり」恥じ入った話なども挿入されており、ホッとする気分になる。
 岡潔の生き様がそうなのこも知れないが、この本全体に真実に対して厳しく向き合う岡潔の姿勢と情熱が感じられる。折に触れて読み返したい本だ。

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by hiroi22 | 2008-11-11 22:51 | じっと思う

こういう唐変木とそれを囃す輩が国を滅ぼしたのね--納得

 太平洋戦争末期,もはや戦力と呼べるような代物はなく,燃料も弾薬も満足にありはしないのに,気違いじみた精神論を振りかざして戦争を継続し,多くの一般市民,特に「特攻」と称して若者を死に追いやった,そんな馬鹿なことがどうして行なわれていたのか理解出来なかった.局所的には,暴発した関東軍に対してほとんど何の処罰も与えないとなどの規律の乱れを放置していたことが信じられなかった.大局的には,わがままな子供かあるいはヤクザのような振る舞いで国際社会から顰蹙を買ってまで,中国を侵略し,あろう事かナチスドイツと手を組んで世界中を敵に回す無謀な戦争を始めて,明治維新以来有為の先駆者たちが何とか築き上げて来た有形無形の財産を灰燼に帰した,そんな馬鹿なことを行なった理由が分からなかった.しかし,オバマ流に言えば,その答えがここにあった.
Excite エキサイト : 政治ニュース:野党、首相の任命責任追及へ 前空幕長が憲法改正を主張
 このオッサンは何か威勢のよいことでも言えば自分が偉いとでも思っているのだろう.何か目立つスタンドプレーをすれば,それで満足なのだろう.前にも書いたが,根拠のない与太話を並べて悦にいっているだけの人物でしかない.真実に対する畏敬も感じられないし,その言動に知性のかけらもない.このオッサンが自衛隊の指揮をとっていたとは恐ろしい話だ.
 こんな人物を自衛隊のトップに引き上げた任命責任は極めて重い.こういう人物を出してしまった自衛隊の教育とはいったい何をしているのか,早急かつ厳格に検証すべきだ.

 マッカーサーは日本を統治する際に「日本人の精神年齢は12歳だ」と言ったと伝えられているが,物事を筋道立てて,理性的,合理的に考えられない人間がトップにいて,それを囃す人間がいる.こういう状況が日本を滅ぼしてしまったのだとわかる.そういうことが眼前に見て取れる.
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by hiroi22 | 2008-11-11 22:25 | ずっと思う

今年の日本シリーズは面白かった

Excite エキサイト : スポーツニュース:ナベQが舞った!西武、4年ぶり日本一!!

 今年の日本シリーズは結構真剣に観戦していた.接戦が多く第7戦まで戦ったということで,盛り上がっていたと思う.このシリーズ,特に第7戦の西武の戦い方が見事だった.劣勢と見るや先発投手陣を惜しげもなくつぎ込み,打順が回ってくると好投していてもあっさりと代打を送り,早めに勝負をかけた采配.相手の攻撃を押さえ,自分の攻撃は積極的にしかける.それが見事にあたり逆転勝利につながった.短期決戦とはこういう風に戦うのだというお手本かも知れない.

 マラソンを百メートル走のように走る選手はいない.それと同じく短期決戦とペナントレースとの戦い方は当然違ってくる.自明の理である.野球に限らない.すぐ結果を出さなければいけないものと,長い目で考えなければいけないものがある.日本シリーズからこんなことをぼんやり考えていて.思い当たったのは最近の学力テストの点数公表問題に見る教育の話である.教育,特に初等・中等教育は長い目で見る典型例である.ところが産業界だかなんだかの要請のせいか,最近は教育においても「目先の結果」を求めているように感じる.
 いわゆるペーパーテストで人を評価した経験があればよく分かるのだが,所詮ペーパーテストはペーパーテストである.能力を測る物差しとしては限界があり過ぎる.この点数に神経を尖らせる人間,特に子供たちの点数にこだわるものは愚か者だ.教育というのは知的に自立した個人を作るのが目的である.そのためにテストというのはそのときの達成度を測るものだ.まさにテストである.したがって,出来ないところがあれば,それは逆に幸いである.なぜなら,不十分なところが見つかったからである.それを自覚してあとの学習で補えばよいのだ.長い目で見ればよいというのはこういうことだ.
 また,実際に誰しも経験することだろうが,試験において自分が特に勉強したものが出ればよい点がとれる,逆にある程度勉強していても漏れている箇所の設問があれば意に反して点数は出ない.限られた設問で試験をするのだから,こういうことは頻繁に起こる.試験問題にしても,本質的でない不適切な設問はいくらでもある.そういう問題にさえも答えられるように務めるのは馬鹿馬鹿しい.要するに,細かな点数にこだわっても意味がない.本人が自分の達成度を認識すればよい.
 いずれにしても,限られた時間内に限れらた問題を解くことを血眼になって競い,その競争において優秀であることが学校教育の到達点・目標点とすることは見直すべきだ.ついでに言えば,「共通学力テストの結果を公表すべきだ」何ぞと声高に叫ぶアホ知事がいるのだから,こんなテストは止めてしまえばよい.(民間の)競争原理を導入すれば全てが良くなるという小泉・竹中のホラ話にだまされて格差社会を作ってしまい,医療崩壊が起こっている.この上教育までもさらに悪くするというのだろうか.

 とまあ,西武の優勝からこんなことまで考えてしまった・・・
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by hiroi22 | 2008-11-11 01:23 | ずっと思う

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