ボーッと何かを・・・ 日々の考えの備忘録


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つまりは科学の問題.

 例の毒入りギョーザ事件が混迷を深めている。お互いの捜査当局が対立の様相を見せているのだ。健康被害まで出ているのに,非難合戦とは大人げないというほかない。幸い,朝日新聞のWebで,これまでの捜査発表と日中両国の対応を見ることができる。冷静に見てコメントしておく。まとめたものは末尾に参考のため書き置く。色を付けたのはこちらで重要と思った箇所だ。

 とにかく,お互いに非難しようが真実は一つ。二国間をまたいでの事件なのだから,相互の捜査協力は不可欠だ。その点,日本側が中国側からの物証や鑑定結果を見たいという申し入れを拒否したのは理解に苦しむ。ましてや,両国の捜査幹部が「両国の当局が収集する証拠・事実を相手に速やかに提供」ということで合意したのだから。
 まず,お互いの「実験」でメタミドホスがパッケージの袋から浸透したかどうかが問題になっているのだが,当初の報道ではパッケージの内部だけからしかメタミドホスが検出されないギョーザもあったと記憶している。もし,それが本当であったのならば,そういうものは日本で混入されたとは考えにくく,今回の「実験」の価値も大きく下がるはずだ。両国の捜査陣の論点の中ではそれは問題としていないようなので,あれは誤りだったのか。そうであったのならば初期の日本側の捜査に混乱があったのだろうか。パッケージの両側にメタミドホスが検出され,しかも外側の量の方が多いのであれば,浸透したと考えるのが自然である。しかし,内側しか検出されないものがあったのならば,事情は変わってくる。
 さて,問題となっている,メタミドホスが浸透したかどうかであるが,解決ははっきりしている。お互いに実験結果を検証すれば良いのだ。どちらの意見が正しいかははっきりするはずだ。この点では純粋に科学の問題だ。お互い非難している暇があったら,さっさと相互に実験しなさいと言いたい。
 それはそれとしても,実際にこのようなものは状況証拠の積み上げとなる可能性が高い。そのような状況での判断は意見が分かれることが予想されるが,ともかくも妙な張り合いはやめて,大人の対応をとって欲しいものだ。

 この事件は事件としても,これを契機として中国からの食料品の検査がおこなわれ,残留農薬とおぼしき検査結果が多く出ている。これはこの事件とは独立に問題視すべきだろう。僕の個人的な経験に基づくものだが,中国には国際的に通用する衛生観念の見直しが必要だと思う。禁止されているメタミドホスにしても,依然として販売されているという報道もあるし,このような状況では安全をアピールしても信頼は得られない。

2/21:警察庁の吉村博人長官が定例会見で、「捜査経過からすれば、日本国内で混入された可能性は低い」との見解発表。理由は
(1)密封されたパッケージの内側からメタミドホスが検出された(2)検出されたメタミドホスには不純物が含まれていたが、日本国内で試薬として使用されているメタミドホスは高純度(3)千葉、兵庫両県で販売されたギョーザは中国から出荷後、別ルートで運搬され、国内での接点がない

同日:中国外務省の劉建超報道局長が定例会見で、「科学的な最終結論が出ていない段階での推測に基づく判断は、正確で責任ある態度と言えない」と批判。日本側の見方について「枝葉末節かつ一面的なもので、調査活動にマイナスになりかねない」と牽制(けんせい)。「互いが相手を非難することをやめて、真剣に全力で調査に当たるべきだ」と強調。

2/25:日中捜査幹部が「捜査促進」合意。警察庁の安藤隆春次長が25日夜、北京市内で、中国公安省の孟宏偉次官らと会談。互いに証拠・事実を交換し、捜査を促進させることで合意。26日に北京で捜査担当者による情報交換会議を開くことも決めた。 会談では「両国の当局が収集する証拠・事実を相手に速やかに提供することが事件の早期解決に向け最も重要」との認識で一致。

2/28:中国の公安省と国家品質監督検査検疫総局は28日午前、北京市内で記者会見。同省幹部は有機リン系農薬成分メタミドホスは包装の外側から染み込むという実験結果を公表。中国内で冷凍ギョーザにメタミドホスが混入した可能性は「極めて低い」と述べ、明言は避けたが、日本国内で混入したとの見方を強く示唆。
 公安省物証鑑定センターの王桂強副主任は、サンプル実験の結果、「完全に密封されたギョーザの袋の外側からでも、メタミドホスは内部に染み込む」との結論に達したと語った。
 日本の警察当局が日本国内での混入の可能性が低いと判断したことについて余氏は「時期尚早」であり、そうした見解をメディアに公表したことや、日本の警察当局に物証や鑑定結果を見たいと申し入れたが拒否されたことなどに対し「非常に遺憾」と述べ、日本側を批判。

2/28:中国製の冷凍ギョーザ中毒事件で、中国公安省が「(有機リン系農薬成分の)メタミドホスが袋の外から中にしみこんだ可能性がある」と指摘するとともに、日本側が捜査に非協力的と批判したことに対し、警察庁の吉村博人長官は28日、「看過できない部分がある。捜査に役立つだろうものはすべて提供している」と強い不快感を示した。ただ、真相解明に向けて協力関係は続けていく考えで、同庁は中国側に袋の浸透実験の結果提供を求める方針。
「日本での混入の可能性は極めて低い」と判断しており、根拠となる「包装袋の外側から内側へ浸透しない」との実験結果を中国側に渡していると反論。実験の手法や条件を詳細に示し、写真や袋の断面の層構造の絵なども提供したという。
 中国側から不満が示された物証の扱いについては、中国側の捜査が進展した段階で、立証のために不可欠とするならば提供する考えを示した。

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by hiroi22 | 2008-02-29 19:59 | じっと思う

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