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ボーッと何かを・・・ 日々の考えの備忘録


by hiroi22

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フィンランドかぁ...(2)

 昨日の朝,何気なくTVをつけると,NHKBSでフィンランドの教育に関する番組をやっていた.途中からだったのだが,思わず引き込まれてしまった.再放送だったようで,番組はこれ(↓)
BS特集「未来への提言」 元教育大臣 オッリペッカ・ヘイノネン  ~フィンランド学力世界一の秘密~
内容は上記のホームページの要約にある通りだが,これを見ながら新年早々NY Timesだったかに掲載されてた「日本ではインド式教育がもてはやされている」という記事を思い出していた.その記事では「日本は最近の学力の国際評価の落ち込みで自信を喪失気味で,インド式教育が注目を浴びている」と取り上げていた.「インド式教育」というものの中身はよくは知らないのだが,2ケタのかけ算表を暗記するといったことでその優越性をアピールしていると理解している.つまり、「詰め込み式」の方向にある教育法と推察している.一方、この番組でフィンランドの元教育大臣オッリペッカ・ヘイノネン氏が主張しているのはこの反対側にあるものと言ってよいだろう.「知識を詰め込むことではなく、変化のスピードが激しい時代を生き抜くための『自ら考える力』を育てること。」と言い切っている.

 例の「ゆとり教育」以来,教育についての議論がかまびすしい.最近発表されたOECDの国際的学習到達度調査の結果がそれに拍車をかけているようだが,フィンランド式とインド式とどちらがよいかと尋ねられれば、文句なくフィンランド式がよいと私は答える.いったい2ケタのかけ算表を覚えたところで数学の理解が増すわけではない.したがって,それだけをもってインド式教育をもてはやす(今のところ私の知っている理由はそうだが)というのであれば反対であると言わざるを得ない.他方,フィンランドでは,オッリペッカ・ヘイノネン氏の言葉にある通り,「落ちこぼれを作らないこと」や「自ら考える」ということを尊重しているようである.少子化であるが、国民の基本的な学力は高い日本では,彼のような教育哲学で社会全体の知性を底上げするべきだと思う.ただし、インド対フィンランドで議論したのだが,インド式教育なるものはよく知っているわけではないので、それについての誤解があるかもしれないが....
 こういったことを考えていると,「ゆとり教育」というものに思いが至る.実は私もかつては「ゆとり教育」と聞いて渋面を作っていた方なのだが,最近は、方向としては悪くないので,制度的なものを改善すればそれを支持したいと思うようになってきた.「制度的なもの」というのは、例えば授業時間を減らさないとか,現場の先生方の意見をもっと取り入れてカリキュラムの策定をするといったことである.

 もう一つ,同じアジアなのだが,私の見聞した限りではインドというのは今のところ,いろんな意味で大変なところである.確かにIT関連で脚光を浴びてはいるが,まだまだ貧しい国である.その意味でハングリー精神は旺盛かもしれないが,北欧の小国フィンランドと比べてより日本に近いのはフィンランドの方ではないかと思っているのである.したがって、教育の面で彼らが先に行っているのならばそれを参考にするべきなのだと.
by hiroi22 | 2008-01-06 22:42 | じっと思う

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