ボーッと何かを・・・ 日々の考えの備忘録


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フィンランドかぁ...

 経済協力開発機構(OECD)が公表した4日、15歳を対象に06年に実施した国際的な学習到達度調査(PISA)の結果で,日本は総体的に順位を落とした一方,前回トップだったフィンランドが引き続き好成績だったことで,前回以上にフィンランドの教育に対する興味が喚起されているように見える.今朝の朝日新聞でフィンランドの教育に関する解説記事も掲載されていた.これを読んでフムフムと考えてしまった.
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 私自身,フィンランドには何度か訪れ,比較的長く滞在したこともある.フィンランドの全体的な印象は”人々は穏やかでとても文化程度が高い.”ということだ.人々が穏やかというのは,おそらく高福祉国家で,現在と将来の生活が保障されていることによるものだと想像している.その結果,日々の生活を楽しむことや知識教養に関心が向き,自然に人々の文化程度が高くなっているのだろう.反面,税金はとても高く,大して働きもせず昼間から酒浸りの人を時おり町で見かけることになってしまう.スーパーなどでの物価はそんなに高くないが,レストランなどの外食の値段はびっくりするくらいに高い.また,気候は厳しく,一年の大半,太陽が満足にあたらない生活を余儀なくされる.そういった負の側面はあるが,フィンランドに対する私の思いは一言,「うらやましい」である.人々のゆったりした生活に数字では表せない豊かさを感じてしまうのだ.
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 フィンランドに何度も行ったにもかかわらず,その教育についてはほとんど何も知らないのだけれど,どんな理由であれ日本人がフィンランドという国を知るのはとてもよいことだと思う.彼らの社会は日本とまったく違う哲学で構築されている.最近「共生」という言葉をよく聞くが,そういうことが実践されている社会かもしれない.上に挙げた朝日新聞の記事を読むと教育面ではまねをすべきことは多いと思う.(もっともその前に「何が優れた教育か」という問題があるが,今はそれは触れないでおく.)その記事での識者の発言では,フィンランドでの教育の成功は,教師の質が高い(大学院修士以上)ことと教師に責任を持たせていることにあり,日本でも教師の環境を整えることが第一だと主張している.私もこの主張は正しいと思う.日本では,特に最近例の「教育再生会議」なるものの場当たり的な提言に見られるように,教師を管理することばかりを考え,そしてその管理にYESとしか言わないような教師が「よい教師」だと見なす傾向がある.これでは優秀な人材が集まるわけがない.教師は兵隊でもロボットでもないのだ.もっとその職業にふさわしい環境と自ら動ける自由と責任を持たせなければダメである.
 
 むろん,教育にしろ社会のあり方にしろ,フィンランドのやり方をそのまま日本で真似ることは議論があろう.両者の気候風土や文化歴史はあまりに違う.例えば,人口密度は大きな差があるし,フィンランド全体でも大学はわずかな数しかない.大学進学の制度も異なる.特に昨今の「小さな政府」(=大企業・金持ちからは税金取りません政府)が是とされている風潮では,「高福祉国家を目指して税金は今の倍以上に徴収します」といっても,実現は難しいだろう.しかし,少なくともそういう方向性を議論することは出来るのではないかと思う.それは憲法で「健康で文化的な最低限度の生活を保障する.」と謳われながら,餓死者を出すこの国のありかたに対するささやかな異議でもある.
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by hiroi22 | 2007-12-06 17:13 | ずっと思う

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