ボーッと何かを・・・ 日々の考えの備忘録


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政治家は科学と人の心を愚弄したか?

 前回のblogの終わりに書いたように、横田めぐみさんのDNA鑑定について調べてみた。「調べた」と言っても、Googleで「横田めぐみ DNA鑑定」で検索しただけであるが、その結果に驚いてしまった。
1)横田めぐみさんの遺骨のDNA鑑定は三カ所の機関に依頼された。その三カ所とは警視庁科学捜査研究所、東京歯科大学、帝京大学医学部法医学教室の吉井富夫講師(49、当時)である。
2)ところが警視庁科学捜査研究所、東京歯科大学の出した結論は「鑑定不能」、帝京大学医学部法医学教室の吉井富夫講師が「遺骨は偽物」と鑑定したのだ。
3)日本政府はこの「吉井鑑定」を根拠に遺骨は偽物と断定した。
とまあ,ここまでは朧げながら私の記憶の片隅に残っていた。驚いたのはその後の展開である。
4)政府が採用した「吉井鑑定」について、なんとNatureが疑問を投げかけている。
科学の世界ではNatureというのは泣く子も黙る超一流研究雑誌である。上では「疑問を投げかけている」という“おとなしい表現”にしたが、解説を読んでみると,「今回の鑑定は科学的に信用性は無いし、吉井氏本人も説得力のある説明が出来ない代物」ということなのだ。さらに日本の科学水準に疑問まで投げかけ、日本政府は政治で科学をゆがめていると指摘している。
 このことは当時国会でも問題となり、民主党の首藤信彦衆議院議員が質問をしている。(私はここで読ませてもらった。)Nature誌の記事でその有効性を疑問視され、エディターから日本政府は政治で科学をゆがめていると非難されたことには”「国内最高水準の研究機関」で鑑定したから有効”と政府は強弁した。これに対しては首藤議員の次の発言が的確な指摘だ。
刑事訴訟法でこういうような手続で、例えば人の罪科が決まり、警察は柏に巨大な科学警察研究所、科警研を持っていて、にもかかわらず一私学の一講師がやっている研究機関が日本の最高水準というんだったら、それなら科警研は廃止したらいいじゃないですか。膨大な人間がいて。そんなことで有罪、無罪の証拠が出たら、科学警察じゃないし、近代警察じゃないですよ、それは。
 そして次の事実に私は腰を抜かしたのである。
5)吉井富夫講師はその後科学警察研究所医科長へと栄転した。
 はあ?なんだぁこれは!?

 何ということだ。今までこんなことも知らなかった自分の不明を恥じ入るばかりだ。しかし、関係者の方には悪いが、この際奥歯に挟まったものを取り除いて言わせてもらう。はっきり言って,帝京大学は大学としても、その医学部も日本じゃ三流だ。その三流大学医学部の一講師、しかもその「鑑定」なるものが世界に冠たるNatureから科学的に有効でないと非難されている人物、その人物が科学警察研究所医科長だってぇ?!これは異常とも言える人事だ。いや,恥知らずと言ってもよいかもしれない。詳しい解説はここを見て欲しい。
横田めぐみ「遺骨」鑑定人の科捜研法医科長栄転は論功行賞か

 この一連の出来事は小泉内閣で起こった。当時の官房長官は細田議員、そして官房長官代理が安倍晋三。ははあ,裏が見えてきた。また彼か。彼ならどんな情けないこと、馬鹿なことでもやるだろう。このblogでかつてこんな風に書いたことを思い出した。
これは右とか左とか言った政治的立場の問題ではない。正しい見方、あるいはよりよい方策を探る時の基本的なものの考え方の問題である。真理とかいったものに対する謙虚さの認識とも言える。残念ながら私には安倍首相にその大事なものが欠けているとしか考えられないのだ。
 DNA鑑定というのは科学である。そこに政治的意図が入り込む余地はない。そんなことをするのは科学に対する冒涜だ。今回はそれだけにとどまらない。事実をねじ曲げ、拉致被害者家族の横田さん夫妻の娘を思う気持ちを弄ぶものだ。決して許されるものではない。
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by hiroi22 | 2007-11-25 23:35 | じっと思う

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