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ボーッと何かを・・・ 日々の考えの備忘録


by hiroi22

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「恥の文化」も今は昔

 日本の文化は「恥の文化」と評されたことがあった。確かに、かつてはそのような側面も日本にはあったと思われる。「かつては」と言ったのは最近ではそうとは言えない状態だからだ....とまあ、このような書き出しで始めれば、「最近の若い者は...」といった論調になりがちだが、ここはもちろんそんな通俗的な議論はしない。
 ところで、「恥の文化」と言った時に、その「恥」とは誰に対する「恥」を指しているのだろうか?当然他者、世間、といったものになるのだが、明治以来の西洋コンプレックスに染まった日本人にとっては外国、特に欧米人に対する「恥」というものも大きなウェイトを占めているのではないだろうか。
 さて、ここからが本題である。今朝(2月28日)の朝日新聞に「特派員メモ」という小さなコラムが載っていた。パリの特派員の報告で、「正しい日本事情」をフランスで広めようという話題であった。その特派員、パリの女子高生が日本の女性差別の実態を校内新聞に書くというので取材を受けたそうである。この記者は「日本=差別」という構図を転換すべく、奮闘努力を続けたのだが、例の「産む機械」発言を報じた仏紙の記事を見せられて言葉を失ったという。
 「産む機械」発言については対柳沢大臣、あるいは対安倍首相といった”内側”の議論に--少なくとも個人的には--終始していたように思う。ところが、この特派員メモを読んでハッと気づいた。相手はパリの女子高生である。
ううー、恥ずかしい〜
厚生労働大臣の発言である。外国の目から指摘されると発言の野蛮さが際立つような気がする。よい年をして恥ずかしいことはやめて欲しい。
 このことにはまだ続きがある。さらに恥ずかしいものを最近目にしてしまったのだ。昨日、本屋に立ち寄って雑誌を眺めていると、とんでもないタイトルが目に入った。そのタイトルとは(正確には覚えていないが)
「産む機械」発言は正しい
書いたのは渡部昇一なる上智大学の英語の先生だったおじさん(おじいさんと言うべきか)。発言した本人がゴメンナサイといっているのに「正しい」と他人が宣うのも不可思議だが、この人のトンデモぶりは今に始まったことではないので驚くには当たらないかも知れない。しかし、恥ずかしい。
 ちなみにこの渡部センセ、バブルで狂乱地価の折、「東京の地価高騰は当然だ」と言って私たちを仰け反らせてくれたし、ある著書の中で「どん百姓」を「英語で述べれば、ドンfarmer」と書いて、「英語が専門ならドンpeasantぐらいは言えんのか?」と突っ込まれたりするなど、しかめ面をしてボケたことをして笑いを誘う貴重な人材であるのだが、国内限定、門外不出のお人である。もっとも、門外不出なら、例えば「日本の皇室のY染色体を継承するために、女系天皇は許されない」と真面目に言う人間もいるもんなぁ。こういうのはパリの女子高生には絶対に存在を知られたくないと思うのである。
by hiroi22 | 2007-03-01 01:48 | ずっと思う

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