ボーッと何かを・・・ 日々の考えの備忘録


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署名記事でさらす恥

 マスコミというのは一般に批判する側だが、署名記事となるとそうはいかない。下手な記事を書くと批判にさらされる。この典型が夕刊フジのこの記事;
オシム重圧アリアリ…参謀なし語録なしビジョンなし
物々しいタイトルである。そして、
 オシムを疑え! 日本代表・オシム監督を中心に、各世代の代表チームの「スタッフ会議」が24日、行われた。フル代表を含めた各世代の代表監督やコーチ陣、総勢13人が集合したが、具体的な目標などの発表がないまま、会議は踊りっぱなしだったという。一見、盛り上がった今回のスタッフ会議だが、その秘密はすべてがオシム監督のイエスマンで固められていた。救世主として期待の大きいオシム監督も、実は隠れた不安がいっぱいである。(夕刊フジ編集委員・久保武司)
と、勇ましい文章で始まるが、中身は噴飯ものである。まず、
「この会の内容を漏らすな、とオシム監督はスタッフに徹底していました」と全スタッフに箝口(かんこう)令まで敷いたという。オシム監督の「理論」に、もちろん反論するコーチ陣などいるはずがない。
と述べておいて、
 おしゃべり好きな五輪代表・反町康治監督や、元日本代表主将として抜擢(ばってき)された井原正巳コーチも、「すべて田嶋さんがお話しした通りです」と判で押したようなコメントばかり。集結した約40人の報道陣もこれには拍子抜けだ。
ときた。???何を言っているのか?「箝口(かんこう)令まで敷いた」というのなら、大したコメントがないのは当然で、どうして「集結した約40人の報道陣もこれには拍子抜けだ。」となるのか?しかも、後述するがこの記述自体が相当問題をはらんでいる。
 この部分はもっとひどい;
 そんなオシム監督が目指すサッカーは、「早いパス回しと敏捷(びんしょう)性…。そんなところでしょうか」と田嶋委員長は解説したが、W杯ドイツ大会を見る限り、惨敗したサッカー日本代表が劇的に変化することなどありえないことは、誰もがわかっている。これではジーコジャパンと相違がないではないか。
えらくテンションが上がっているが、どうして
”惨敗したサッカー日本代表が劇的に変化することなどありえないことは、誰もがわかっている。”
と決めつけるのか?その根拠は何か?それも明示しないで、
”これではジーコジャパンと相違がないではないか。”
と言ってもまったく意味がない。とてもじゃないが、お金を取って人様に読んでいただく文章とは言い難い。
 続いての文章もいい加減さを露呈している。
 オシム監督が、「まずは身長の高い選手を見つけたいが、日本ではそれは難しい」と、すでに白旗状態なのも見逃せない。
人の発言をねじ曲げて記事にする典型例である。この発言に該当する箇所を朝日新聞から引用しよう;
 もちろん厳しい現状は認識している。日本の長所にスピードを掲げる一方で「世界はさらにスピーディーなサッカーに進化している」。体格差についても「背の高い選手を探すのは難しい。仮に見つかったとしても、その選手が日本らしいサッカーをできるとは限らない」と語った。
世界の趨勢に鑑み、日本のサッカーの目指す方向を述べているときにでてきた言葉である。これのどこが「白旗状態」なのだろう。
 まだまだ口あんぐりが続く。
 ジーコ前監督もJリーグに入ることすら「99%無理だ」と言われた鹿島アントラーズを成功に導き、オシム監督も2部落ち寸前のジェフ千葉を立て直した実績で「日本代表監督」のポストを射止めた。
基本的なことだが、Jリーグ以前のことを言うなら、鹿島アントラーズではなくその前身の「住友金属」と言うべきだ。しかも、ジーコは1選手として住友金属でプレーしたのであって、監督としてジェフを立て直したオシム監督とは同列に議論できないだろう?
 そして最後は呆れた。
具体的なマニフェストを示さなかったことで、早くも報道陣の間からは、「本当に大丈夫か」のささやきが聞こえてきた。
はい?正気か?どこに「具体的なマニフェストを示す」サッカーの監督がいるのかね?しかも、この文章、直前のジーコ前監督との比較の文章との論理関係が判然としない。説明になっていないのである。
 このように、「無知」「非論理性」「放漫さ」のオンパレードで、しかも一つ一つの文章がてんでバラバラで全体としての統一性がない。さらに言えば、基本的な「取材力」も怪しい。これが上で述べた「問題」で、同じことを記事にしているスポーツニッポンのものと比べれば一目瞭然だ。「日本代表:オシム監督『代表を練習漬けに』」と題した記事では、このミーティングの内容が詳しく記されている。たとえば、
 ▼選考基準 フィジカル、メンタル、技術、戦術理解の4項目がポイントとなったが、指揮官は特にメンタル重視を強調。加藤GKコーチによれば「W杯に出た選手、出られなかった選手(のメンタル)を見ている」という。現在は「古い井戸」と評された中堅、ベテラン選手の精神面をチェック。「苦しい時にどういうプレーをするか」(大熊コーチ)を見極めている。
とあり、「箝口(かんこう)令のため大した話はコーチから聞けなかった。」と述べているこの記事とはエライ違いである。一体何を取材していたのかな?久保記者は。
 いくら夕刊フジとはいえ、つくづくひどい記事だ。しかし、唯一つ、こんなひどい記事を署名付きで載せるその「勇気」だけは評価してあげよう。
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by hiroi22 | 2006-07-27 01:21 | じっと思う

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