ボーッと何かを・・・ 日々の考えの備忘録


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京都の喫茶店でのお話

 1月に京都に出張に行った折に、京都大学の近くにある喫茶店に入りました。「京都大学の近くの喫茶店」といっても百万遍のような表通りにあるものではなく、農学部グラウンドの北のちょっと目につかない場所にある店でした。昼食をとった後ぶらぶら歩いていて見つけました。店構えは日本民家風で、京都とはいえ喫茶店には似つかわしくないもので、入ってみようという気になったのもその店構えのせいでした。喫茶店で落ち着いて論文でも読もうと思っていたので、こういう日本風のところなら出来そうだと期待もしていました。しかし、玄関にある引き戸から中に入って

「むむっ」

と驚きました。本当に昔ながらの普通の家なんです。玄関で靴を脱ぎ、家に上がると「玄関の間」があります。中から

「どうぞ、いらっしゃいませ。」

と奥から女の人の声がしました。ここまで来ると引き返せません。“えーい、ままよ”と奥に入っていくと、先ほどの声の主の女主人らしい人が迎えてくれました。



 入った部屋は八畳ぐらいの日本間で床の間もあり、その床の間には陶器類や小さな絵が飾ってあります。部屋の中央には掘りごたつの大きい長テーブルがあり、その上に雪やなぎ、ゼンマイの生け花。客は僕一人で、掘りごたつにすわった僕の左斜め前方には静かに女主人が腰掛けています。この雰囲気ではノートを広げて論文なんぞ読んでいられません。仕方がないので、注文したコーヒーを飲みながら文庫本を読み始めました。
 掘りごたつに足を入れて本を読む。こういう姿勢は久しぶり。しかし、慣れないせいか寝転がりたくなりました。喫茶店に入って寝転がって文庫本を読む、さすがにそれは出来ません。コーヒーはなかなかいいお味でした。
 そうこうしているうちにお客さんがそぞろ入ってきました。最初はおばちゃん、ほどなくまたおばちゃん。そして老夫婦。この4人のお客さんはどうもみんな知合いらしく、女主人を交えて親しそうに話をしています。京都弁の柔らかさとおばちゃんたちの他愛のない世間話。このハーモニーはとても心地よかったのですが、この中で一人見知らぬ他人、文庫本を読む僕は浮いています。ましてや論文などを読むことは出来ません。それで、ほんとは1時間位この喫茶店にいるつもりでしたが、30〜40分ぐらいで出て行かざるを得なくなりました。
 “武蔵野を歩くのに道を選んではいけない”という言葉がありますが、京都もそれが言えそうです。そんな体験でした。
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by hiroi22 | 2005-03-20 15:13 | じっと思う

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