ボーッと何かを・・・ 日々の考えの備忘録


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日本の平和(ダ・ヴィンチ・コード)

 とうとうダ・ヴィンチ・コードの映画が封切りになった.世界同時公開だそうだ.私はこの小説を読んだが,キリスト教を題材にしたとても面白いサスペンス・ミステリーだった.映画も出来映えが良ければ,小説とは違った楽しみ方が出来るのではないかと期待している.しかし,今はどの映画館も満員だろうから,もう少し熱気が冷めてから鑑賞したいと思う.
 この映画は,イエス・キリスト自身のプライベートなことに関する推理を中心に据えているので,キリスト教関係の団体から(小説同様)非難を浴びている.これだけ公開前からいろいろと物議を醸した映画も久々ではないのかな.(教会等の非難は理解できるとしても,それが映画のよい宣伝になったことは確かだ.)そのなかでも驚いたのはマニラ市議会がこの映画を上映禁止にしたことだ.「宗教を冒とくする映画の上映は許されない」と上映禁止を求める決議案を採択したそうである.国民の80%以上がカトリック教徒という御国柄かもしれないが,それに比べると日本はいたって平和・能天気なものである.
 日本にも「天皇制」等タブーはある(実際に昭和天皇について批判も含めて述べられている海外の出版物は,日本で翻訳出版されにくいというのは聞いたことがある)ものの,こと宗教に関しては,他国から見れば呆れるほど「おおらか」といえる.歴史はまったく知らないのだが,日本で市民を巻き込んだ宗教対立・宗派対立というのはあったのだろうか.中東やインド・パキスタンの対立等宗教を巡る紛争は後を絶たないが,元来人間の死と生に対するものの見方を与えるはずの宗教で犠牲者が出るというのは大きな矛盾だ.その点からだけを見れば,日本人の対応はきわめて健康的だと思う.
 話をダ・ヴィンチ・コードに戻すと,教会等が躍起になってこの小説に非難を浴びせれば浴びせるほど,実は気になるのである.たかが小説である.それに対してこんなに神経質になるのは,隠さなければいけない秘密を暴かれそうになっているのではないかと.あまのじゃくなことであるけれど.
 例えば「シオン修道会」なるものが小説に登場するが,Wikipedia では,その信頼性に疑問を持った論調でかかれている.もっといえば,1956年に一人のペテン師が売名行為ででっち上げた団体だとも読める.したがって,この記事から導かれる結論は,レオナルド・ダ・ヴィンチがこの団体とかかわり合いがあったというこの小説の設定は噴飯ものだということになる.ところが一方,ダ・ヴィンチ・コードの「真実」という本では,「この団体が突然1956年に出現したのは,他の秘密結社の隠れ蓑になるためで,後に修道会はその創立を18世紀に訂正した.」とある.ああ言えば,こう言うといった話になっている.傍観者としてはとても面白い.
 ただし,個人的想像としては,バチカンが本当に神経質になっているのは,この小説の中での「グノーシス派」の記述ではないかと思う.最近「ユダの福音書」の発見でも注目を浴びているグノーシス派だが,教義の本質にかかわることなので,バチカンとしては彼らをどんな形にせよイエス・キリストとかかわらせたくないと思う.そして人々の関心をそこからそらすために,この小説の他の部分を過剰なまでに非難しているのではないだろうか.

 この映画には,この他「聖杯伝説」であるとか,大人のおとぎ話としては楽しい話題も盛り込まれている.こういう映画となると,インディ・ジョーンズを思い出してしまう.だから主役はトム・ハンクスではなくハリソン・フォードだと思うのだが,ハリソン・フォードはもう年をとり過ぎたのか?
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by hiroi22 | 2006-05-21 15:41 | ずっと思う

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