ボーッと何かを・・・ 日々の考えの備忘録


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(今さらながら)天気予報は当たらなくて当然

野球用語が天気予報の世界にもある
 この記事では、天気予報について、「見逃し」「空振り」といった野球用語が使われていることが紹介されているが、その中で適中率については、
総じて適中率は70%前後であり、予想する日が近くなるにつれて適中率は高くなった。
といったごく当たり前の結論が書かれている。
 「決定論」という言葉がある。全ての事象はあらかじめ規定されているという考え方だ。こんなことを話しだすと難しいが、非常に簡略化して言えば、
世の中の現時点でのあらゆるデータがわかってしまえば、これから起こることだってわかってしまう。
というものだ。天気予報について言い直せば、「今の時刻の天候についての、地球上の全ての点でのあらゆるデータがわかり、かつ気候の変化のメカニズムも全て分かっていれば未来の天気は完全に予測可能だ。」といった考え方で、上の記事で言及されている的中率も100%になるという寸法だ。
 ありとあらゆるデータを収集することは実際には不可能だが、この決定論自体の考え方については支持している人も多いと思う。ところが、今の物理学や数学の理論はこの考え方を受入れないものになっている。たとえば、量子力学は確率論が支配する世界であり、マクロの複雑系は予測不可能なカオスが観察される世界になっている。天気予報について言えば、ほんの僅かのゆらぎで大きく様相が変わる可能性がある(バタフライ効果)。だから、天気予報がパーフェクトということはない。
 一方、「安定性」という概念がある。一つのシステムが動いているとして、そのシステムで起こる事象は、状況の多少の変化があっても同じような結果をみちびくというものだ。天気のことでたとえるならば、沖縄の気候は毎年多少の変化はあるものの、真夏に雪が降るといった極端なことは起こらない、といったものだ。つまり、沖縄の気候というシステムは安定性を持っていると考えられる。(もちろん、これは経験則であり、来年の夏沖縄に雪が降ることを100%理論的に否定することはできない。)
 自然の「回復性」といったものは、この安定性に根ざしているものなのかもしれない。少しぐらい汚染があっても、時間をかけて元の綺麗な状態にまで自ら回復するのは、自然というシステムの持つ安定性と言ってよいのだろう。ただし、この例からもわかるように、いくら安定したシステムでも、その安定性を越えた変化が起これば事態はまるで違う。その場合は、上で述べたカオスに入るか、または「破滅に向かう」という”安定”状態になるのだろう。後者の場合は、少しぐらいの状況の変化では「破滅に向かう」という状況は回避し難い(安定性ゆえ)。
 こんな話は何も自然界の出来事に限ったことではない。ダイナミカルなシステムがあれば多くは適用可能だろう。政治、外交だって例外ではない。小泉首相の靖国神社参拝という行為で、東アジアの外交情勢というシステムに変化が起きているのは間違いない。様々な事柄が複雑にかかわっているシステムであるから、それが安定性を崩すものにならないとは誰も保証できない。そして、一旦破滅に向かえば、そこから逃れるには莫大なエネルギーを要するだろう。
 外交情勢については、こんな小難しい理屈を述べなくても、経験豊かな政治家ならば、諸般の条件を考えて行動するものだ。そういったことを見ないで、ただ自分だけのことを考えて行動する。そして、それがどのような結果をもたらすかを軽んじる。我々の歴史はそれがどんな愚かな結果をみちびいたかを示していると思うのだが。
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by hiroi22 | 2005-10-20 23:46 | ずっと思う

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