ボーッと何かを・・・ 日々の考えの備忘録


by hiroi22

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背伸びした頃

今日の夕刊に吉川英治の「宮本武蔵」を子供の頃から何度も読んだという話が載っていた。私も吉川英治の「宮本武蔵」や司馬遼太郎の「竜馬がゆく」はわくわくしながら読んだ。吉川英治の小説で最初に読んだのは、しかし、「三国志」で中学2年の時だった。
当時はとにかく背伸びをしていた。良く言えば、知識欲、向上心が旺盛であったともいえるが、身に付いていない知識を知ったかぶりする鼻持ちならない生徒だったかもしれない。そういう生徒には学校の図書館は大変興味深い場所だった。難しそうな本、分厚い本を借りて読もうとするのだ。
いまでも覚えているのは、パスカルの有名な「パンセ」を借りたことだ。何度か借りたと思う。何せ読めないのだから、何度もトライしたのだ。しかし、一番最初の「幾何学的精神と繊細の精神について」とかいう章でお手上げだった。何度も読もうとしたので、タイトルだけは覚えてしまった。
ある時は丹羽文雄の小説を借りた。題名も覚えていない。これは借りて1ページ目を開いた瞬間興味をなくしてしまい、そのまま部屋に放っておいた。ところが、それを母親に見つけられて、
「この本はあなたのような中学生が読む本ではありません。」
と咎められてしまった。こちらは単に見栄で借りた本だし、しかも既に読む気をなくしている。そういう状況で、このようなことを言われて、しどろもどろになってしまった。おそらく、子供には読ませたくないテーマであったのだろう。
話は横道にそれたが、そんな中で「三国志」を借りた。この本は娯楽歴史小説といってよいと思うが、先に述べたように当時は「難しそう」または「分厚い」という基準で選んでいた。中学校の図書館においてあった「三国志」は、文庫本ではなく分厚いハードカバーの豪華な装丁の3冊からなる真新しいもので、しかも背表紙には、”三国志”と仰々しく書いてある。もうこれで十分である。
読んでみると、大変面白い。たちまち完読してしまった。吉川英治という作家は、本当に面白く書ける人だと思った。しかしその後も、(いまから思えば、これも格段に悪いことではなかったのだが)背伸び症候群状態は続いたのである。この状態から抜け出したのは、高校進学の前だった。そして、その反動か、高校時代は逆に妙に醒めた状態になってしまった。これはあの頃の多感な時代の過ごし方としては少々残念だったと思う。
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by hiroi22 | 2005-07-30 00:29 | ずっと思う

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